今から百年以上も前の明治時代のことです。利根川に近い、埼玉県の加須市大越村に島田亀次郎・みよの夫婦が住んでいて、毎日、野良仕事に励んでいました。
1882年(明治15年)2月14日に、二人のあいだに男の子が生まれました。この男の子は平吉と名付けられました。
不思議な出来事があったのは、平吉が10歳になった1892年(明治25年)のことでした。ある日、平吉が二人の友だちと一緒に、学校の帰り道を歩いていると、ケヤキの大きな木のてっぺんに、白い長いひげのおじいさんが座っているのを見つけました。
そのとたん、おじいさんは、おそろしい顔つきでケヤキの木から飛びおりてきたのです。三人の少年はびっくりぎょうてんして、目の前の野中家の門の中に逃げこみました。
二人の友だちは家の中に飛びこんだのですが、平吉だけは庭のすみにある便所の中にかくれていました。しばらくたって、平吉がこわごわ外へ出ると、草木のかげから、さきほどの白いひげのおじいさんが
「平吉、平吉」
と呼びながら現れました。ところが、さっきとはちがって、おじいさんは実にやさしい顔だったので、平吉は少しも怖くありませんでした。
おじいさんは、
「これからお前の家へ行って遊ぼう」
と言いますので、平吉はおじいさんと一緒に家へ帰りました。これが平吉と神様との最初の出会いです。
1882年(明治15年)2月14日に、二人のあいだに男の子が生まれました。この男の子は平吉と名付けられました。
不思議な出来事があったのは、平吉が10歳になった1892年(明治25年)のことでした。ある日、平吉が二人の友だちと一緒に、学校の帰り道を歩いていると、ケヤキの大きな木のてっぺんに、白い長いひげのおじいさんが座っているのを見つけました。
そのとたん、おじいさんは、おそろしい顔つきでケヤキの木から飛びおりてきたのです。三人の少年はびっくりぎょうてんして、目の前の野中家の門の中に逃げこみました。
二人の友だちは家の中に飛びこんだのですが、平吉だけは庭のすみにある便所の中にかくれていました。しばらくたって、平吉がこわごわ外へ出ると、草木のかげから、さきほどの白いひげのおじいさんが
「平吉、平吉」
と呼びながら現れました。ところが、さっきとはちがって、おじいさんは実にやさしい顔だったので、平吉は少しも怖くありませんでした。
おじいさんは、
「これからお前の家へ行って遊ぼう」
と言いますので、平吉はおじいさんと一緒に家へ帰りました。これが平吉と神様との最初の出会いです。
- 白い長いひげのおじいさん
- 平吉のおかしな行動
- キツネつきのうわさ
- 目が見えるようになった紺屋のおじいさん
- 神様に見放された館林の女性
- 掛け軸の文字